『ダイナマイト関西』観戦記
ダイナマイト関西とは「ゴチャゴチャ言わんと誰が一番おもろいか決めたらええねん」というコンセプトのもと1999年より開催されている、お笑いコンビ「バッファロー吾郎」主催の大喜利トーナメント大会です。
今回はオープントーナメント大会であり、過去大会の主な出場選手である大阪吉本所属の若手芸人に加えて、松竹芸能や東京の他事務所、構成作家や演劇人、果ては素人までもがエントリーを許され、今イベント史上最も大規模かつ熾烈な闘いが繰り広げられている。本日開催された予選は、大阪松竹芸能所属の若手芸人たちの中から、7・25なんばグランド花月開幕戦へのたった1名の出場者を決める予選トーナメント大会である。
今大会について
http://homepage2.nifty.com/webmori/dynamitekansai/what.html
試合規定
http://homepage2.nifty.com/webmori/dynamitekansai/rule.html
当日券を確保した後、19:15ごろに会場に行ってみると19:00開場のはずなのにまだ観客の列が。結局19:20すぎ頃に開場。竹若氏の挨拶にてその謎が解ける。
竹若「我々は、劇場マニアでして、“あ、ここはこうなってんのか〜”“あ、ここ照明惜しいな〜”などとB1角座を堪能してしまったためにリハーサルが押し、客入れが大変なことに…申し訳ありませんでした。」とのこと(笑)
初の松竹のコヤでの予選ということで、バッファロー吾郎のお二方、こころなしか緊張しておられるようでした。
D関Tシャツを着た方などもいました(ちなみにわたしも)が、各選手のキャッチフレーズへのウケ方などを見ていると、やはりB1角座ファンの観客のほうが多かったようです。しかし、みなさんノリもよく、存分に楽しんでおられたようでファンとしても嬉しかったです。
出場者:
「Dr.ウソメガネ」OverDrive 石野敦士
「コント広辞苑」DA-DA 植村茂浩
「大きな巨人」T・K・O 木下隆行
「麦わらオタク」なすなかにし 中西茂樹
「今日はロンリーチョップリン」チョップリン 西野恭之介
「大喜利酒呑童子」ダックスープ 宮崎げんき
「お笑い霊感商法」フロントページ 益田博隆
「雑学パパ」シンデレラエクスプレス 渡辺裕薫
以下、印象に残った答えとポイント移動した答えを書きます。ポイント移動の回答はおしりにPと記載します。
<第1回戦第1試合>
チョップリン 西野選手(2-3)DA-DA 植村選手○
▼お題(1)
さすがの神様も「こいつ、セコっ」と思った願い事は?
植村「世界平和と、あと二万円ください」
植村「世界、いや、せめて堺だけでもいいので平和にしてください」P
西野「息子の命を助けてください!それと、入院費の方なんですが…」P
▼お題(2)
野球の試合。相手チームを見て「絶対勝てる」と思った、その理由は?
植村「ショートがCG」P
西野「味方チームのピッチャーに向かって“ピッチャーびびってる!ヘイヘイヘイ!”」P
西野「プレイボールのときの整列で何人か倒れた」
植村「試合前、野球のことを“ベスボール”“ベスボール”と言っていた」P
西野選手、回答に没頭しすぎて「あと1分」のアナウンスに気付かず、終了のブザーに呆然。
<第1回戦第2試合>
Over Drive 石野選手(2-3)シンデレラエキスプレス 渡辺選手○
▼お題(1)
「こんな名前のラブホテル、絶対入らんで!」一体どんな名前?
マジック使いが巧みな渡辺選手に感心した実況の竹若氏
「お店で(POP書きの)アルバイトしてたんでしょうか」
渡辺「汁トンホテル」
問題チェンジに、実況ゲストのチョップリン西野選手、めっちゃちっさい声で「モンチェン…」(笑)
竹若「ケンドーコバヤシくんが喜びます」
▼お題(2)
亀田三兄弟が大喧嘩!その理由は?
渡辺「『ダ・ヴィンチ・コード』の解釈をめぐって」P
渡辺「靖国参拝の是非について」
石野「(すみません、ポイント移動あったんですが書き留められず)」P
渡辺「音楽性のちがい」P
渡辺「横山ホットブラザーズに喩えると、三男のセツオになる和毅が嫌がったため」
渡辺「互いの人間不信」P
試合前のインタビューの際「ずっと出たかった」と言っていただけに渡辺選手はめっちゃ楽しそうに回答しまくってました。石野選手はその勢いにちょっと呑まれてしまったかなというところ。
あと、すみません、この試合のポイント移動についてはちょっと自信ないです。
<第1回戦第3試合>
○T・K・O 木下選手(2-1)なすなかにし 中西選手
▼お題(1)
IQ180の赤ちゃん、産まれたときの第一声は?
中西「私立の保育園を希望いたします」P
中西(コーナー名のどなり風に)「熱い産湯に浸かりた〜い!」P
木下「いやいや(IQ)182と認識してますけど?」P
木下「これから80年余りどうぞよろしくお願い致します」P
中西「まあハタチまでで、だいたい1,500万円ぐらいですかね」P
▼お題(2)
「微笑みの貴公子」「流し目キラー」などが有名な韓流スター。では、ここ10年全く売れていない韓流スターのキャッチフレーズは?
木下「釜山のプーさん」P
木下「ソウルのモーツァルト」
木下「二度見のハンサム」P
矢継ぎ早に答えの出る、館長お好みの打ち合いでした。
ちなみに館長、楽屋で横山たかし師匠のあのジャケットを写メで撮ってたことを木下さんの試合前インタビューで暴露されてました。
<第1回戦第4試合>
▼お題(1)
JAC(ジャパン・アクション・クラブ)の最終面接で、最後に出される質問とは?
宮崎「で、何したいん?」P
▼お題(2)
インターネットを30時間し続けると行ける秘密の裏サイトとは?
宮崎「エロ野球ニュース」P
すみません、宮崎選手のあまりの「マシンガン答法」に圧倒されて、答えを書き留めるヒマもありませんでした。とにかくペンが止まらない。スケブをめくるのも早い早い。出した答えを引っ込めるのも早い(笑)この大会のMVPを差し上げたいぐらいでした。数々の答えを出しまくった末の「エロ野球ニュース」という小学生並みの答えに、実況席、会場含め全員がノックアウトでした。
<準決勝第1試合>
DA-DA 植村選手(3-3、サドンデス0-3)シンデレラエキスプレス 渡辺選手○
▼お題(1)
「セレブ学園」の校則を教えてください。
渡辺「用務員を“セバスチャン”と呼ばない」P
植村「あまり地中海まで昼食を取りに行かない」P
渡辺「生徒同士がケンカするときは、手袋で左の頬を叩くこと」
▼お題(2)
USJのアトラクション「E.T.」。出口でE.T.にこんなことを言われました。
※本当のアトラクションでは出口でお客の名前を呼んでくれる
植村「ここからは“ターミネーター”が近いよ」P
渡辺「なあ、俺かわいいかぁ?」
渡辺「お袋には、元気でやってたって伝えてくれよ」
渡辺「なぁなぁ、気付いたことあったら言うてな?」P
この時点でポイントは3-3。サドンデスに突入。
▼サドンデスお題
全く悲惨さが伝わってこないサスペンスドラマのタイトル。「○○○○殺人事件」
植村「フィクション殺人事件」
渡辺「天然記念物保護区域殺人事件」P
植村選手は「死なないで殺人事件」という回答が一度浮かんで頭から離れず困ったそうです(笑)
<準決勝第2試合>
○T・K・O 木下選手(3-2)ダックスープ 宮崎選手
▼お題(1)
新しい交流戦。何と何が交流した?
相変わらず答えを出しまくる宮崎選手の勢いにうまく乗るかたちで木下選手が最初のポイント奪取
木下「キキ派とララ派」P
木下「ボケてボケてと言ってくる女たちと、ツッコんでツッコんでと言ってくる女たち」P
竹若氏「ぜひ交流して欲しいですね。そして、自分たちの愚かさを思い知っていただきたい。」
客席がウケたことに木村館長
「あ、これをウザいと思っていたのは芸人だけじゃなかったんですね。安心しました。」
▼お題(2)
遠くから「イノキ!ボンバイエ♪」と聞こえてくるので近づくと、実は違いました。本当は何と言っていた?
宮崎「イエは、ジンバブエ!」P
宮崎「えのき、もっと入れ!」
木下「ひとり、泊めたって!」P
木下「ひじき、炊いてんで!」
木下「命、大切に」
木下「イノキ、ごまめ」
宮崎「げんき、もっと書け!」P
ちょっとペンが止まった自分を叱咤激励です(笑)
しかし残念ながら1ポイント差で木下選手が決勝進出。この試合も激しい打ち合いになりました。
すみません、この試合も最後のラッシュについていけず、ポイント移動の回答、あやふやです…。
<決勝>
「ダイナマイト関西」2005年大会にて準優勝の実績を持つ木下選手と、この試合を誰よりも楽しんでいる渡辺選手の対決となりました。
決勝は15分間なので、お題は3つです。
▼お題(1)
タイムスリップしてきた侍が、大阪に来て一言。
木下「“チカンアカン”…?」P
渡辺「きれいな月じゃ。いや、美しいものはいつでも美しい…。」P
渡辺「心斎橋こそ真(まこと)の楽市楽座なり!」P
▼お題(2)
満月の夜、ジャン・レノはどうなる?
木下「必ず朝まで飲む」P
木下「ノリでならある程度許してくれる」P
木下「ぐっすり寝る」
木下「うわぁーーうわぁーー(満月に感激してテンションあがっている風に)て言う」P
▼お題(3)
「何でこんなん描いてんねん!」新婚ホヤホヤの嫁がオムレツの上に描いたものとは?
渡辺「“最後の晩餐”の複製画」P
渡辺「星新一のショートショート」
木下「(オムレツの端っこ)←ここから」イラスト回答 P
ジャン・レノ問題でのラッシュが効いて、木下選手のKO勝ちです!
ベテランが勝ち上がっていく実力本位の傾向に加えて、宮崎選手がマシンガン答法でかき回し、力技の回答が目立つ大会だった、という印象です。勢いがあって気持ちよかったです!
角座でD関、という感慨も味わえて見ごたえがありました。
今回の大会、もちろんbase予選もノーマークの選手が多く参加していて非常に面白いのですが、他事務所、ノンジャンル予選こそがオープントーナメントの醍醐味、という気がします。おなじみのメンバーにはない回答、試合の空気が新鮮です。また、心斎橋MUSEホールという小さなコヤからはじまった小さな大会がこんな大規模に…そして、あの芸人が、この芸人が、ダイナマイト関西に出場している…!という、何て言うか…興奮する…興奮してんの!もっと直角になりたい…!というワクワク感が味わえるのが他事務所、ノージャンル予選です。
というわけで、15日のノージャンル予選も観戦するぞ!
気力があったらレポート書きますので、また次回!